泥雨が降る
日本だと間違いなく『強風警報』が出されていたことでしょう。
この町、台風並みの強風が吹くと、たちまち、そこら中の砂や土が舞い上がり、少しでも口など開けようものなら、口の中、砂だらけになってしまいます。家の窓を開けっ放しにしてしまうと、家中が砂埃です。テーブルなどを拭くと、布巾が茶色です。ひぇ~!
それくらい、砂が空気中を舞っているんですよね。
地図を見ていただくと分かると思うんですけど、ディヤルバクルって、限りなくシリアやイラクに近いんです。内陸も内陸も、ひたすら乾燥しております。町のほん横を流れるチグリス川の流域だけが、かろうじて緑のある地域なのです。ちなみに、近くに山らしい山もありません。
見渡す限りの荒野が広がっています。
そんな所ですので、いたるところ砂・砂・砂。土・土・土。
で、本日のお題、『泥雨』のお話です。
朝からの強風にあおられて、舞いに舞った砂や土が、昼からは、今度は雨に混じって降ってきたんです!
傘の色が変わっていきました...。コートの上にも、点々と泥のシミ...。白い車は、あっというまに黄土色...。
お向かいの友達、こんな日に白いコートを着て外出。泥のシミでぺとぺと。泣いてました...。
乾燥地帯に嵐が来て、雨が降ると、こういうことが起こるんですね。外出した際は、とても悲惨な目に遭いますけれど、気象現象としては、面白いなぁと思っています。ディヤルバクルならでは。
普段なら、遠くに大学のキャンパスが望めるのですが、今日は砂埃で曇って全く見えないです。空はひたすら黄土色。写真ではよく分からないのですが、ほんとに茶色い空でした。
右手奥に見えるトルコ国旗の揺れ具合、強風の様子がわかるでしょうか。
by yokocan21 | 2006-03-09 08:09 | 普段生活