海泡石
場所は、ボスフォラス海峡に面した風光明媚な地区・クルチェシュメ(Kuruçeşme)。海峡沿いには、オサレなレストランやカフェ、瀟洒なおうちが並び、マリーナにはヨットが停泊.....という、イスタンブルっ子の憧れのような素敵なところ。
そんな一角に、ある方を訪ねていきました。

クルチェシュメの海岸通りを少し山手に入ったところ。静かな細い小径には、オスマン帝国時代に建てられた木造の邸宅が今も残っています。
オスマン時代のお屋敷を、こんなに可愛く改装して住んでらっしゃいます。素敵~☆
センスいいですよねぇ。
小径から、フゥッと横を覗いてみると、まぁ!ボスフォラスが借景になっております。
ふわぁ、憧れるなぁ。こんな光景を眺めながらの生活って~。
で、ひゃぁ~、きゃぁ~ん♪などと感動しながら、たどり着いた先は、↓↓↓。

こぉんな素敵な芸術品を製作されている方のアトリエ。
これらは、海泡石(かいほうせき)を細工した小物入れたち。
海泡石は、別名・メアシャムと呼ばれ(トルコ語では、リュレタシュ(Lületaşı))、イスタンブルとアンカラの中間地点くらいにある、エスキシェヒル(Eskişehir)という街で採れる、多孔質できめ細かい粘土状の石です。
とても軽く、柔らかいので、細工するのに適しており、トルコではこのような工芸品として親しまれています。メアシャム・パイプが有名です。

こちらが、原石。
大理石のような白い石で、トルコでは大きな塊としては採れず、小ぶりなものが多いのだそうです。ですので、細工品も、必然的に小さなものが多くなるというわけです。
この海泡石、乾燥した状態では水に浮かぶほどに軽く、また水を吸収するので、濡れた手で触れると手にくっつきますし、舌で触ると舌にもくっつきます。
連れいて行った子供が、これが面白いようで、石を触ってはワイワイ遊んでいました。
お見事な繊細な細工を施された小物入れ。海泡石は、水分を吸収させた状態で細工し、乾燥させます。その後、表面を保護するために蜜蝋の中で煮立てます。手直しがあればまた細工を施し.....。という工程を経て、ようやく作品が完成します。(この部分、訂正・追加しております)
この蜜蝋をかけるために、少し乳白色に見えるんです。
そして、時間が経つとともに、この乳白色がだんだんと黄味を帯びてきて、何ともいえない淡いアイボリー色になるんです。
「石って、生きているんだぁ~」と、お話を聞きながら思った次第。
このアトリエを運営されているのは、シナン(Sinan)さんという男性で、海泡石細工の熟練した職人さんです。
職人をされながら、日本語のガイドもされているという、異色な方で、穏やかでとても落ち着きのある方でした。あれやこれやと色んなものに興味を示すうちの子にも、丁寧に海泡石の説明をして下さり、しまいには、海泡石で作ったナザール・ボンジュウのプレゼントまでして下さったという親切な方。
海泡石細工といえば、エスキシェヒルが本場で、アトリエもそちらにしかないものだとばかり思っていた私。
イスタンブルのこういう閑静な住宅地で、コツコツと作られている方がいただなんて、驚きでした。
トルコのお土産物屋さんでは、海泡石を粉々に砕いて粘土状にし、型押しした品物が殆どだという事実。このように原石を砕き形を整え、美しい彫刻をしている職人さんは殆どいないのだとか。
とっても貴重なお仕事を拝見させて頂きました。
興味のある方、シナンさんのサイトをご覧下さいね。
また、madamkaseさんも以前の記事で紹介されています。→こちら。

で、最後に、こちら。
何と!madamkaseさんがその場でプレゼントして下さった小物入れ。
小さな穴がポツポツとたくさん空いていて、ポプリを入れるといい香りが楽しめそうです!
きゅ~ん、どこに飾ろうかなぁ。
madamkaseさん、こんな素敵な出会いを設けて下さり、またプレゼントまでして下さり、ほんとにありがとうございました!
とぉっても楽しい一日でしたぁ♪
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by yokocan21 | 2009-06-11 06:59 | アート














