エブル
〝トゥーラ(tuğra)=スルタンの花押〟と共に、私が大好きなアートなんです。
その名は、エブル(Ebru )。マーブル模様の墨流し絵(マーブリング)です。
もともと中央アジアでの芸術だったのが、ペルシャを経由して、トルコへと入って昇華されたものです。そして元をたどれば、中国が発祥だと言われています。
このエブルという芸術が花開いたのは、やっぱりオスマン帝国時代。
17世紀には、オスマン帝国よりヨーロッパへと広がり、「マーブリング」として親しまれるようになりました。
私、随分以前から、エブルに興味があって、いつか自分でもあの艶やかな芸術に親しんでみたいなぁ、と思い続けていました。でも、教えてくれる人がいなかったり、子育てが忙しかったりと、なかなかそういうチャンスってなかったんです。
ところが、ディヤルバクルに引っ越したら、なぁんと、エブルの教室があるというではないですかぁ。
当時、子供は幼稚園に通っていましたので、その間に時間を合わせて通ってみたんです。
ま、カルチャーセンターのようなものでしたし、講師の方もエブルの専門家ではなく高校の美術の先生、という全く専門性のない教室だったんですけれど、それでも一応エブルはエブル。生徒さん達と一緒に、ワイワイ楽しかったです。
ところがですね、エブルって、やっぱり芸術なんですよ。私なんて全く絵心なんてないですので、皆さんについていけず.....。いつも手伝ってもらってばっかりで、悲しかったです。
それでもまぁ、へたッピは下手ッピなりに、何とかやっていましたけれど。
では、どのようなものなのか、ちょっと紹介してみます。
っと、ここで。私、エブル大好きとは言ってはみるものの、情けないことに、ちゃんとした芸術作品は持っておりませんので、以前にも紹介しています、『LETTERS IN GOLD』(←サバンジュ博物館コレクションの写真集)より抜粋させて頂きます。
偉大な書家であり、エブルの大家、Necmeddin Okyay作。(1917~18年)P.165
トルコの代表的なお花、チューリップ・モチーフ。

書、エブル共に、Necmeddin Okyay作。(1932年)P.163


また、以前に〝トゥーラ〟の記事でも紹介しています、これら2つも、エブルはNecmeddin Okyay作。

Hcı Nazif Bey作の書に、バックはエブル。エブルはどなたの作がわからず。
こちらは、昔に買った絵葉書より。Necmeddin Okyay作。
これは、櫛を使った作品。模様が流れるように描き出されています。
最後に、お恥ずかしながら、私の情けない作品を公開。
これらが、作った中では一番出来栄えのいいものですので、他がどんな物か想像出来ますね.....。


まぁ、かなりな集中力が必要とされるもので、紙に取るのはあっという間の出来事。
出来上がりを想像しながら色を置いていく作業は、なかなかに楽しく、ワクワクするものでした。
ここイスタンブルは、エブルの総本山とでも言うべき街。もちろん、エブルを教えている教室も何ヶ所もあります。私が通っていたカルチャースクールのようなものから、ちゃんと本格的に専門家の先生が教えている所まで、ピンキリ。
こちらアジア側にも、本格的に教えている教室があるようですし、また気が向けば通ってみようかなぁ、なんて厚かましいことを考えております。
色々とエブルを見れるサイトがあります。
Ahmet Saralさんというエブル作家さんのサイト。もの凄い量のエブルを展示されています。
どれも、うっとりするほどに美しい~。 (すみません、リンク先が間違っていたようですので、訂正いたしました)
また、日本でも、エブルを中心に活動されているトルコ人の方々がいらっしゃるそうです。
作家・澁澤幸子さんのHPで、紹介されています。
とっても素敵な芸術ですので、色んな方に見てもらって知ってもらいたいですね♪
ところで、エブルって、どうやって作るのか、興味ありませんか?
↓↓↓ 「エブルが出来るまで」で、書いておりますので、クリックして下さい。
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◆エブルが出来るまで
・まず、エブルを作る際に必要な液体を作ります。
水を入れた大きなボウルか広口瓶に、キトレ(Kitre)という植物から作った粉を入れてよく混ぜ、一晩冷蔵庫で寝かせておきます。
この液体状のものも、キトレといいます。この液体は、やや白味がかった、少しドロンとした感じです。
・次の日、上で作ったキトレを布で漉して、長方形の大きなバットに移して作業開始。
このバットは、紙の大きさより少し大きめ。
・最初に、バックの模様になる絵の具をキトレの上にポン・ポンと、全体に落としていきます。
※ここで使われる絵の具は、粉末状の顔料に牛の胆汁を加えて作ったもの。牛の胆汁を加えることによって、絵の具が沈殿したり、色同士が混ざり合うのを防ぐことになります。また、絵の具が紙にくっつきやすくするための役割もあります。
また、顔料には天然の石や土、金属などが使われ、化学物質は使われていません。
・バックの色が全体にゆきわたったら、今度はメインの絵を描いていきます。
この時使われるのが、筆や櫛、細い串など。絵の具をポン・ポンと置いていき、それぞれの形に仕上げていきます。
※筆は、馬の尻尾の毛を用い、持ち手のところはバラの枝で作られています。
・そして、いよいよ紙を置いていきます。キトレの上にそぉっと紙を置き、ほんの少しの間待ってから、端からゆっくりと引き上げていきます。
キトレ上のデザインが、そっくりそのまま紙に写し出されてきます。
これを乾かして完成。
【追記】 お友達のアイシェさんが、エブル教室の様子をレポートされています。エブルの製作がわかりやすく書かれていますので、こちら を参照して下さい。
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by yokocan21 | 2009-02-13 07:05 | アート














