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キュルテペ・アッシリアの展覧会

前回記事の続きです。
『アヤ・イリーニ博物館(Aya İrini Müzesi)』で行われている展覧会とは、これ。
キュルテペ カニシュ―カルム(Kültepe Kaniş-Karumu)展
キュルテペとは、カイセリ(Kayseri)から北東5㎞のところにある遺跡です。
カニシュ王朝の中心地・アッシリアの商業の中心地として栄えたコロニーで、1948年から発掘が続けられています。キュルテペは、出土した粘土板によると、昔の名を「カニシュ(Kaniş)」または「ネシャ(Neşa)」といい、アナトリアからシリアを通ってメソポタミアへと至る重要なポイントであったため、特に紀元前3000~2000年にかけて、商業および芸術のコロニーとして重要な役割を果たしてきました。

今回の展覧会は、アンカラのアナトリア文明博物館、カイセリ博物館、そしてイスタンブル考古学博物館の蒐集品より、496点が展示されています。


では、展示品をいくつか紹介します。超私好みのものばかりですので.....。館内はフラッシュ禁止のため、照明の関係で写りの悪いもの、またガラスケースに反射して見にくいものがありますけれど、ご了承を。


アヤ・イリーニ聖堂(博物館)のアーケード(回廊)部分が展示場になっています。
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左:牛(?)ブタ(?)の顔付きの水がめ。(BC.1830~1700年)
右:牛さんがいっぱい並んだ壺。 (BC.1830~1700年)
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左:頬紅のケース。 (BC.1830~1700年) 当時も今も必需品。
右:小さなベル。鈴。 (BC.1830~1700年)
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左:しゃれこうべの飾り物。(BC.1830~1700年) 黄金のシートで偉い人のしゃれこうべを飾ったようですね。 ひゃーっ! 
右:ゲーム盤。 (BC.1950~1835年) あの時代のチェスのようなもの? 
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f0058691_2034675.jpg風呂桶です。(BC.1830~1700年) 

かなり小さいんですけれど、当時の人達って、小柄だったのでしょうか。


表面に描かれた動物が可愛かったんで、UP。
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二つ口のボックス。(BC.1950~1835年) 目と鼻があって、口をあんぐりと開けているような.....可愛い♪ 何を入れていたのか、むっちゃ気になるぅ。
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動物の姿のリュトン(酒杯)。 (BC.1950~1835年) 犬? オオカミ?
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水差し。(BC.1950~1835年) 注ぎ口が二つって、実用的!? 使ってみたい!
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ピッチャー。 (BC.1950~1835年) ↑の水差しとセットか? 
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船形のリュトン。 (BC.1950~1835年) 他の粘土細工のようなリュトンとは違い、かなり精巧な出来です。クリックすると拡大します。
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粘土板。 (BC.1950~1835年) これは、「スズ(錫)とロバの輸送に関する文書」。このような楔型文字の粘土板が大量に出土しているようです。
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このキュルテペでは、これまでに25000点もの粘土板が出土しており、アッシリアや地元の商人の活動の様子や、管理、法体制、芸術に信仰に関する事柄が記されているようです。

* * * * * * * * * * * * * * * *

当時の人たちは、今よりももっと自然と共に生きていたんだなぁ、というのがよくわかりました。特に、身近にいたであろう動物たちの写実の上手さ! そして、へたウマな粘土細工の可愛いことといったら~! いや、粘土細工だなんて失礼ですね。立派な芸術作品。
それぞれに表情があって、生活の豊かさを感じられます。


キュルテペという一つの遺跡に関しての展示は、ちょっと珍しいかもしれません。
展示は、3月28日まで。月曜日休館。9:00~17:00まで開館です。なお、入場料は無料。
館内はフラッシュ撮影禁止です。


なお、ご一緒したmadamkase さんのブログでも、詳しく紹介されていますよ。


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by yokocan21 | 2011-01-26 20:15 | 旅・散歩  

エルズルムのオルトゥ石

エルズルム(Erzurum)ネタ、引っ張ります。

トルコの古い町では、大概、その地ならではの工芸品が作られています。
ここエルズルムの工芸品といえば、オルトゥ石(Oltu Taşı)が特に有名。
オルトゥ石は、エルズルムから北東に100kmほど行った小さな町・オルトゥ(Oltu)の郊外で採れる、光沢のある真っ黒な石です。

オルトゥ石は、ここオルトゥ近辺でしか採れない貴重な石で、埋蔵量も少ないらしいです。なんて事を聞くと、一体どんな所で掘っているんだろう~と、興味は湧いてくるもの。
昔、エルズルムを訪ねたついでに、そのオルトゥの町までも出掛けてきました。(ほんと、物好き)
採石現場を見てみたいなぁと思ったんですけれど、地元の人いわく、採石現場のある山は急斜面で、とてもじゃないけれど普通の車では登っていけない場所だと言う.....。でしたので、残念ながら諦めました。はぁ.....。

それでは、私の私物を公開しながら、オルトゥ石を紹介してみます。

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これは、〝テスピフ(Tespih)〟という、数珠のようなもの。イスラムのお祈りの時に使います。(私はお祈りしませんけれど)
テスピフは33玉か99玉のものがあり、これは33玉のもの。

一目惚れして買ったもので、一つ一つの玉に細かいシルバーの細工がしてあります。

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テスピフの先の房の部分は、シルバー製。
鎖状に編見込まれた房の先には、ブドウでしょうか。すごーく細かい細工。

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テスピフのUP。
写りが悪いんですけれど、シルバーで細かい象嵌細工(Gümüş Kakma İşlemesi)が施されています。

f0058691_19295480.jpgこちらは、ピアス。


このように、オルトゥ石はアクセサリーやテスピフによく利用されています。

まぁ、とにかく細かい細工のものが多くて、見ていて楽しいです。



ところで、オルトゥ石は琥珀の一種のようです。火を近づけると激しく燃えるという性質があるようです。柔らかい石なので細工がしやすく、また、使っている内にどんどん光沢が出てくるようです。
ただ、この石を利用してきた歴史はまだ浅く、約200年前に遡るくらいなんだそうです。
今のような綺麗な細工を施したアクセサリーなどを作り出したのは、共和国になってからということですので、トルコの工芸品としては、まだまだ新しい部類のものですね。

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今回、記事を書くのに調べていると、こんなに素敵なアクセサリーに出会いました。(画像、こちらより拝借)写真、クリックすると拡大します~。まぁ綺麗~! そして、欲しいなぁ。


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エルズルムで、オルトゥ石を見たい・買いたいというならば、是非訪れてみたいのが、こちら。
リュステムパシャ・ケルヴァンサライ(Rüstempaşa Kervansarayı)。別名・タシュハン(Taşhan)。 (画像は、エルズルム県のサイトより拝借しました)
旧市街の一角にある、旧隊商宿を改装した商店街です。
ここは、貴金属や装飾品のお店がずらーりと軒を連ねていて、見ごたえたっぷりでした。
お店の奥では、職人さんがオルトゥ石を削ったり細工したりされていて、そういいう光景を見せてもらえるのも、楽しかったです。 ↓
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また、重厚な石造りの建物は、かのスレイマン大帝(Kanuni Sultan Süleyman)時代に宰相として活躍した、リュステム・パシャ(Rüstem Paşa)が造らせたものです。1544~1561年の建立ということです。


エルズルム県のサイトを見てみると、オルトゥ石についてとても詳しく載っていました。そして、最近は人気の石ということもあってか、ニセモノも出てきているそうですので、《続き》でニセモノの見分け方も書いておきますね。
黒い石ですので、特に華やかさはないけれど、でも、あの光沢と、施された細工の美しさに惚れ惚れ~♪ 
ちょっと珍しいオルトゥ石の紹介でした。


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《続き》
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by yokocan21 | 2010-03-12 19:54 | アート  

海泡石 sanpo

先日のこと、ブログお友達のmadamkaseさんが、すごーく素敵な所へ連れて行って下さいました。
場所は、ボスフォラス海峡に面した風光明媚な地区・クルチェシュメ(Kuruçeşme)。海峡沿いには、オサレなレストランやカフェ、瀟洒なおうちが並び、マリーナにはヨットが停泊.....という、イスタンブルっ子の憧れのような素敵なところ。
そんな一角に、ある方を訪ねていきました。

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クルチェシュメの海岸通りを少し山手に入ったところ。静かな細い小径には、オスマン帝国時代に建てられた木造の邸宅が今も残っています。

f0058691_6503466.jpgオスマン時代のお屋敷を、こんなに可愛く改装して住んでらっしゃいます。
素敵~☆
センスいいですよねぇ。


f0058691_6511119.jpg小径から、フゥッと横を覗いてみると、
まぁ!ボスフォラスが借景になっております。

ふわぁ、憧れるなぁ。こんな光景を眺めながらの生活って~。


で、ひゃぁ~、きゃぁ~ん♪などと感動しながら、たどり着いた先は、↓↓↓。

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こぉんな素敵な芸術品を製作されている方のアトリエ。

これらは、海泡石(かいほうせき)を細工した小物入れたち。
海泡石は、別名・メアシャムと呼ばれ(トルコ語では、リュレタシュ(Lületaşı))、イスタンブルとアンカラの中間地点くらいにある、エスキシェヒル(Eskişehir)という街で採れる、多孔質できめ細かい粘土状の石です。
とても軽く、柔らかいので、細工するのに適しており、トルコではこのような工芸品として親しまれています。メアシャム・パイプが有名です。

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こちらが、原石。
大理石のような白い石で、トルコでは大きな塊としては採れず、小ぶりなものが多いのだそうです。ですので、細工品も、必然的に小さなものが多くなるというわけです。
この海泡石、乾燥した状態では水に浮かぶほどに軽く、また水を吸収するので、濡れた手で触れると手にくっつきますし、舌で触ると舌にもくっつきます。
連れいて行った子供が、これが面白いようで、石を触ってはワイワイ遊んでいました。

f0058691_6524566.jpgお見事な繊細な細工を施された小物入れ。

海泡石は、水分を吸収させた状態で細工し、乾燥させます。その後、表面を保護するために蜜蝋の中で煮立てます。手直しがあればまた細工を施し.....。という工程を経て、ようやく作品が完成します。(この部分、訂正・追加しております)
この蜜蝋をかけるために、少し乳白色に見えるんです。
そして、時間が経つとともに、この乳白色がだんだんと黄味を帯びてきて、何ともいえない淡いアイボリー色になるんです。

「石って、生きているんだぁ~」と、お話を聞きながら思った次第。



このアトリエを運営されているのは、シナン(Sinan)さんという男性で、海泡石細工の熟練した職人さんです。
職人をされながら、日本語のガイドもされているという、異色な方で、穏やかでとても落ち着きのある方でした。あれやこれやと色んなものに興味を示すうちの子にも、丁寧に海泡石の説明をして下さり、しまいには、海泡石で作ったナザール・ボンジュウのプレゼントまでして下さったという親切な方。

海泡石細工といえば、エスキシェヒルが本場で、アトリエもそちらにしかないものだとばかり思っていた私。
イスタンブルのこういう閑静な住宅地で、コツコツと作られている方がいただなんて、驚きでした。
トルコのお土産物屋さんでは、海泡石を粉々に砕いて粘土状にし、型押しした品物が殆どだという事実。このように原石を砕き形を整え、美しい彫刻をしている職人さんは殆どいないのだとか。
とっても貴重なお仕事を拝見させて頂きました。

興味のある方、シナンさんのサイトをご覧下さいね。
また、madamkaseさんも以前の記事で紹介されています。→こちら

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で、最後に、こちら。
何と!madamkaseさんがその場でプレゼントして下さった小物入れ。
小さな穴がポツポツとたくさん空いていて、ポプリを入れるといい香りが楽しめそうです!
きゅ~ん、どこに飾ろうかなぁ。

madamkaseさん、こんな素敵な出会いを設けて下さり、またプレゼントまでして下さり、ほんとにありがとうございました!
とぉっても楽しい一日でしたぁ♪


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by yokocan21 | 2009-06-11 06:59 | アート  

懐かしのディヤルバクル・キリム編

何ともいえない虚脱感.....。
この週末のサッカーのことです。
あぁ、我がユヴェントス。ここ5試合勝ちなしって、一体どうなの?しかも、各下相手に勝てないだなんて。ホームでも勝てないだなんて。
日曜日の試合なんて、勝っていたものを終了土壇場でゴールを食らい、引き分け。がっくり。どうにかしてもらわないと!

そして、トルコの我がベシクタシュ~。この試合に勝てば単独首位に踊り出られるチャンスだったのにぃ。なんてこったぁ。
ホームでのイスタンブル・ダービーで、憎っくきフェネルバフチェ相手にホームで散々たる結果。熱狂的応援を繰り広げたサポーターの前で、ああいう試合はどういうものかと。あぁぁぁぁ。

おまけに、フェラーリといえば.....。(いきなりF1に話がとびます)ここまでで獲得したポイントは、何と3点。はぁ?やる気あるんですかい?と思える、悲惨な状態におります。
これから巻き返しを図れるのかどうかは不明。

で、この週末の唯一の嬉しい結果といえば、やっぱりバルサ!はっははーーー。
ベルナベウでの大勝!これほど気持ちのいいものはないですね~。今年のバルサのサッカーは、いつもにも増して美し過ぎます~。バルセロナ・ファンが羨ましいぃ~。

とまぁ、いつもならここでサッカー談義だの、F1談義だのに突入するところなんですけれど、あまりにも酷い状況ですので、やめ。(書く気にもならない)
そこで、気持ちを入れ替えて、大好きなキリムのお話をすることに致します。

~ *** ~ *** ~ *** ~ *** ~ *** ~ *** ~ *** ~ *** ~ *** ~

先日、友人とトルコのキリムの話をしていて、やっぱり私は部族系というのでしょうか、土臭い素朴でプリミティヴなキリムが大好きだわぁ~と、つくづく思った次第。
特に、東部の山間部で折られる重厚な色合いの渋いキリムがお気に入りです。

去年までの4年間を過ごしたディヤルバクルは、まさに東部を代表する町でして、近郊の産地からたくさんのキリムが集まってきます。町の絨毯屋さんに行けば、地元や近郊の村からやって来た濃厚な色合いでドッシリと織り込まれたキリムが山と積まれています。
今サロンに敷いているキリムも、この東部の重要産地であるハッカリのとある村で織られたもの。(このキリムにつきましては、こちらをご覧下さい)

で、今日は、この我がキリムを買ったお店で見せていただいた、私のお気に入りの東部地方キリムを少し紹介したいと思います。
オスマン朝時代に建てられた隊商宿兼商業館である、〝ハサンパシャ・ハン(Hasan Paşa Hanı)〟の中でも特に品揃えのいいお店です。

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まず、地元・ディヤルバクルのとある村で織られた20~30年は経っていると思われるキリム。一部、修理が入っていますけれど、保存状態はむっちゃいいです。
これ、とっても気に入って、しかもお値段もお手頃だし欲しかったんですけれど、何故か引越しまでにあれこれ用事をしている内にすっかり忘れてしまっていたもの。引越してしまってから、あれ買っておくんだったよ~、なんて後の祭りです。
写真を撮らせてもらった時には、持ち合わせがなくて、でもま、「この町に住んでいるんでいつでも買えるわ」、なんて余裕だったんですけれどね。うっかりです、はぁ情けなや。今、こうして写真を眺めているだけで、後悔の嵐!

この波のような文様が何とも個性的で、私の持っているイランのキリムにもちょっと似ているんです。
赤と藍色の風合いも、しっくりとしていて、眺める程に味わい深いものですねぇ。

ところで、このキリムが織られた村というのは、今はもう存在していないんだそうです。
というのは、トルコ東部や南東部での相次ぐテロ攻撃のため、この村から住民が退去せざるを得なくなってしまったのだとか。テロリストの巣窟とみなされた為に、国より退去命令が出たということです。こういう現実が、あるのですね.....。
ということですので、このキリムを織っていた村の女性達は、もうキリムは織っていないのだそうです。なんて残念なこと。ひとつ、文化が途絶えてしまったということです。


f0058691_1557130.jpgこちらは、「サドル・バッグ」といって、馬やロバの背に掛けて荷物を運ぶのに使うキリム。

左右袋状になったものを背に掛ける、いわゆる遊牧民のかばんのようなもの。
といっても、この現代に馬やロバで移動をする人たちなんて殆どいないんで、今は、使われることもあまりないんだそうです。
現代は、遊牧民といえども、遠くへ行く時はバイクで移動なんだそうですよ。

ロバ用のもので幅50~60cm。馬用のものなら、幅1mにもなる大型のものあり。

こんなオサレなバッグを掛けて馬やロバで散歩なんて、可愛いなぁ。一度やってみたいなぁ。


f0058691_15574937.jpgこちらも、同じくサドル・バッグ。

このようなサドル・バッグは、長~いものを織って、端から袋状に縫い合わせてありますので、好きなときに、その縫い目を解くことが出来ます。
そうすると、長い敷物として使える、なんとも便利な代物。

上のものも、こちらも典型的な東部のキリム。
どちらも、ハッカリの村のものだそうです。


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こちらは、その絨毯屋さんの玄関を飾っていた織物。
南東部地方の村では、このような飾りを玄関に吊ったり、また窓辺の装飾に使ったりするそうです。わぁ、可愛い~。

東部や南東部で織られているキリムは、概して質の高いものが多いんです。
主に、農民や遊牧民が家事の合間に織っています。紡ぎや染色も丁寧にされているものが多いです。
観光地に近い辺りでは、観光客ウケするような無個性でで荒いものもよく織られていて、そういうものを目の当たりにしてしまうと、何ともいえない悲しみに襲われます。でも東部・南東部では、今でも本来の生活の一部としてキリムが織られていて、よって民族性も顕著に現れてきて、とっても個性的なものにお目にかかれることになるんです。


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で、最後は、キリムじゃなくて民族衣裳

ディヤルバクル地方で、結婚式やお祝い事などでよく着られる衣装です。クルド人のものです。

黒や濃紺のビロード生地に、鮮やかな花柄が入っているのが特徴です。
中には、サテンのブラウスにモンペのようなパンツ(シャルワール)を合わせて着ます。

この衣装は、ハサンパシャ・ハンではなく、地元御用達という感じのアーケードの中で撮ったものです。

なお、ディヤルバクルの民族衣裳は、こちらでも載せています。



ということで、『あぁ懐かしのディヤルバクル・キリム編』はこれまで。
実は、綺麗なキリムはもっともっとあるんですけれど、何せいつもカメラを持ち歩いていたわけではないですので、手持ち画像はこれ位しかないのですねぇ。残念。
もっと色々と撮っていたと思っていたんですけれど、残念です。ちょっとショボショボ記事になってしまいました。(凹)


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by yokocan21 | 2009-05-04 16:06 | アート  

エブル

久しぶりに、トルコのアートを紹介してみます。
トゥーラ(tuğra)=スルタンの花押〟と共に、私が大好きなアートなんです。

その名は、エブル(Ebru )。マーブル模様の墨流し絵(マーブリング)です。

もともと中央アジアでの芸術だったのが、ペルシャを経由して、トルコへと入って昇華されたものです。そして元をたどれば、中国が発祥だと言われています。
このエブルという芸術が花開いたのは、やっぱりオスマン帝国時代。
17世紀には、オスマン帝国よりヨーロッパへと広がり、「マーブリング」として親しまれるようになりました。

私、随分以前から、エブルに興味があって、いつか自分でもあの艶やかな芸術に親しんでみたいなぁ、と思い続けていました。でも、教えてくれる人がいなかったり、子育てが忙しかったりと、なかなかそういうチャンスってなかったんです。
ところが、ディヤルバクルに引っ越したら、なぁんと、エブルの教室があるというではないですかぁ。
当時、子供は幼稚園に通っていましたので、その間に時間を合わせて通ってみたんです。
ま、カルチャーセンターのようなものでしたし、講師の方もエブルの専門家ではなく高校の美術の先生、という全く専門性のない教室だったんですけれど、それでも一応エブルはエブル。生徒さん達と一緒に、ワイワイ楽しかったです。

ところがですね、エブルって、やっぱり芸術なんですよ。私なんて全く絵心なんてないですので、皆さんについていけず.....。いつも手伝ってもらってばっかりで、悲しかったです。
それでもまぁ、へたッピは下手ッピなりに、何とかやっていましたけれど。


では、どのようなものなのか、ちょっと紹介してみます。
っと、ここで。私、エブル大好きとは言ってはみるものの、情けないことに、ちゃんとした芸術作品は持っておりませんので、以前にも紹介しています、『LETTERS IN GOLD』(←サバンジュ博物館コレクションの写真集)より抜粋させて頂きます。

f0058691_6524016.jpg偉大な書家であり、エブルの大家、Necmeddin Okyay作。(1917~18年)
P.165

トルコの代表的なお花、チューリップ・モチーフ。


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書、エブル共に、Necmeddin Okyay作。(1932年)P.163

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また、以前に〝トゥーラ〟の記事でも紹介しています、これら2つも、エブルはNecmeddin Okyay作。

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Hcı Nazif Bey作の書に、バックはエブル。エブルはどなたの作がわからず。

f0058691_6561659.jpgこちらは、昔に買った絵葉書より。

Necmeddin Okyay作。

これは、櫛を使った作品。模様が流れるように描き出されています。



最後に、お恥ずかしながら、私の情けない作品を公開。
これらが、作った中では一番出来栄えのいいものですので、他がどんな物か想像出来ますね.....。
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まぁ、かなりな集中力が必要とされるもので、紙に取るのはあっという間の出来事。
出来上がりを想像しながら色を置いていく作業は、なかなかに楽しく、ワクワクするものでした。
ここイスタンブルは、エブルの総本山とでも言うべき街。もちろん、エブルを教えている教室も何ヶ所もあります。私が通っていたカルチャースクールのようなものから、ちゃんと本格的に専門家の先生が教えている所まで、ピンキリ。
こちらアジア側にも、本格的に教えている教室があるようですし、また気が向けば通ってみようかなぁ、なんて厚かましいことを考えております。


色々とエブルを見れるサイトがあります。
Ahmet Saralさんというエブル作家さんのサイト。もの凄い量のエブルを展示されています。
どれも、うっとりするほどに美しい~。 (すみません、リンク先が間違っていたようですので、訂正いたしました)

また、日本でも、エブルを中心に活動されているトルコ人の方々がいらっしゃるそうです。
作家・澁澤幸子さんのHPで、紹介されています。

とっても素敵な芸術ですので、色んな方に見てもらって知ってもらいたいですね♪


ところで、エブルって、どうやって作るのか、興味ありませんか?
↓↓↓ 「エブルが出来るまで」で、書いておりますので、クリックして下さい。



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エブルが出来るまで
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by yokocan21 | 2009-02-13 07:05 | アート  

歴史の町・アンタクヤ(その3)

アンタクヤ観光のハイライト的存在は、何といっても『考古学博物館』でしょう。
こじんまりとした館内には、これでもかぁ~っという程のローマ時代のモザイクが展示されていることで有名です。
モザイクだけではありません。近郊の町や墳墓からの、紀元前8000年頃の出土物から、オスマン帝国時代までの遺物をくまなく展示されています。

館内はフラッシュ撮影禁止だったため写りが悪いんですけれど、博物館のコレクションの一部を紹介していきます。これら、私の面白い、とか、ギャーッとか思った物たちです。偏っています(笑)。

まず、メイン展示のモザイクの数々。これらは全て、ローマ帝国時代の2~5世紀にかけて製作されたものです。邸宅の、おもに床に使われていたものなんだそうですよ。

f0058691_7123639.jpgソテリア。

ビザンティン様式のネックレスを付けているらしいのですけれど、この方、どなたなんでしょうか


f0058691_705672.jpgディオニュソス。

なんだか、酔っ払って千鳥足?赤ら顔?

やっぱり小アジアはディオニュソスが多いですねぇ。いいですねぇ。お酒の神様!

f0058691_7134479.jpgディオニュソスとアリアドネ。

ラビリンスのミノタウロス退治のための糸を若者に渡した、あのアリアドネです。
が、どうして、ディオニュソスと一緒にいるのでしょう。妖しい。

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魚(左)と鳥(右)。ローマといえば、海の生物。

f0058691_724532.jpg2匹のヘビ退治をするヘラクレス。

このヘラクレス、ちょっと太っちょじゃないですかぁ。
むっちむち!まぁ、これは赤ちゃんの頃でしょうから、こんなもんなんでしょうけれど。
それにしても、たくまし過ぎる赤ちゃん!

獅子座の獅子を退治したのは、このヘラクレス。私、獅子座なのですぅ。
蟹座のお化け蟹を退治したのも、ヘラクレス。ダンナは蟹座。


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エロスとプシュケ。(中庭に展示されていたもの)
プシュケ、しっかりと背中に蝶々の羽を背負っていますね。エロスとプシュケのお話って、切なくてやるせなくて。このモザイクを見た時は、うわぁ、感動!嬉しかったです!神話好きのひとりごと.....。


ここからは、彫刻・彫像などのコーナー。
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まずは、左:アッシリアの彫刻。 右:碑文。(共に紀元前8世紀)

f0058691_745940.jpgヒッタイト時代の神殿の円柱の台座となっていたライオン像。
(紀元前8世紀)

夫婦のライオンかと思ったのですけれど、違いました。オス2匹。温和なライオン。

f0058691_752711.jpgヒッタイト時代の玉座。
(紀元前8世紀)

とっても独特なレリーフで、繊細なんだけれども力強い。かっこいいなぁ。


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左:ヒッタイトの王子像(中~後期青銅器時代(BC2000~1200))。 右:パルミラの墓より出土した彫刻(3世紀)。

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左:炉の台2つ(銅器時代のもの(BC4300~3200))。 右:ビザンティン時代の燭台。(青銅製)
炉台、顔が彫られているんですよ~。可愛い♪

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こちらは、アンティオキア様式の石棺。3世紀のもの。
4面びっしりと素晴らしい彫刻がなされています。それぞれの面には、神話や逸話のストーリーに因んだ場面が模られているのだそうですけれど、メモが引越しのドタバタでどこかへいってしまい、わからず。
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ライオン狩の様子。
当時のアンティオキアの文化度の高さを物語っていますね。この石棺は、特別なライティングをされたうやうやしい部屋に展示されていたんですけれど、それだけ重要展示物ってことなんでしょうね。彫刻の嵐に、圧倒されました~。

なお、この石棺には、親子と思われる3体の骨が収められていたようです。

※モザイクの博物館としては、以前に紹介しています、ガズィアンテップ博物館のコレクションも目を見張る物があります。私が知る限り、トルコで一番のモザイク・コレクション。
修復のされ方や展示の仕方は、こちらの博物館の方がはるかに上でした。建物が新しいため、照明が凝っていたりという利点もあります。

アンタクヤの博物館は、少々老朽化していて、しかも狭い。倉庫にも大量のモザイクが眠っているらしいですので、それらにも日の目が当たるようにして頂けたらなぁ、と感じました。

この続きは、↓↓↓

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by yokocan21 | 2008-11-01 00:33 | 旅・散歩  

伝説の女神・シャフメラン

ちょっと前の『マルディン紀行7(路地を散策)』の記事の中で、銅製品のお店の写真をのせています。覚えてらっしゃいますでしょうか?こちらです ↓
f0058691_23114697.jpg
その写真の左端に、ちょっと奇妙な怪物?妖怪?と思えるものの額が写っているんです。
そのことに、『地球散歩』のさらささんからコメントを頂いて、ちょうど私も「何なんだろう~」と不思議に思っていたので、調べてみることに。ああいう怪物系のものを見ると、どうしても真っ先にギリシャ神話を思い浮かべてしまいますので、その方向で調べてみたんですけれど、どうもシックリとこないんですよね。
顔が、どうもオリエンタルなんですよね。ギリシャ神話の怪物・妖怪系には似つかわしくないという。

f0058691_23124176.jpg
UPで載せてみます。

どうですか?太い眉にくっきりな目。トルコやペルシャっぽいですよねぇ。



f0058691_2314216.jpgそして、前回の『マルディン紀行8(建物考)』の中でもちょっとお知らせいたしました、上から3番目・部屋の中の銅版のお皿に描かれている絵。

これも、UPしてみます。

同じものなんですよねぇ。

今まで見たことのないものでしたので、周りのトルコ人にも聞いてみたり。でも、埒があかず。


そこで、偶然見つけた、『神魔精妖名辞典』というもの凄い情報量のサイト。こちらで質問させて頂く事にしました。管理人の武藤さま、お世話になりました!ありがとうございました!
そして、同時に、地元の観光局へも問い合わせてみました。
それで、この実体が明らかになったというわけです~。

これは、シャフメラン(Şahmeran)という〝アナトリアのヘビの女神〟なのだそうです。
家庭と女性を守護する地母神で世の中の秘密をすべて知ると言われているそうです。
アナトリアの、特に、南部・アダナ(Adana)近くのタルスス(Tarsus)という町や、南東部のマルディン(Mardin)でこの伝説が言い伝えられているのだそうです。

怪物だとか妖怪だとか、変なこと言ってごめんなさいね、シャフメラン!
私たち女性を守ってくれる、有り難い神様だったのですよ。

そして、このシャフメランには、興味深い伝説もありましたので、ついでに紹介させて頂きますね。
「何・何?」とおっしゃる方、続きは  「シャフメランの伝説」へどうぞ。

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シャフメランの伝説
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by yokocan21 | 2008-04-24 23:25 | 旅・散歩  

南東部地方のキリム♪

トルコで好きな物は色々とあれど、初めて訪れた時以来ずーっとずーっと好きな物は、何といっても、手織りの絨毯&キリムです。
深みのある色合い、見れば見るほどに惹かれていくデザイン、そして緻密な織り。
手織りですから、温かみがあるのは勿論のこと、織り手の女性の想いも込められたもの。
あまりにもの素敵さにノックアウトされ、再訪した時には、織られている村々へも訪ねて行ってしまったほど。

最初は絨毯にノックアウトされたんですけれど、その内色々と知れば知るほどに、キリムの素朴な味わいにドンドン惹かれていくようになりました。
勿論、絨毯も大好きなんですけれど、キリムの『土』の匂いが感じられたり、可愛いらしさがあったり、織られている村の特徴などが顕著に現れていたり.....というところがとっても魅力に思うんですよね。
いやぁもう、私のキリムに対する思いを語り出すと、止まるところを知りません~。

で、本題に入りまして。
このキリムは、昨年末に〝クリスマスのプレゼント〟としてダンナが買ってくれたもの。
(トルコでは、クリスマスは基本的にはお祝いしませんので、本当は〝新年のプレゼント〟という言い方をします)
f0058691_6204351.jpg

ここディヤルバクルからも程近い、ハッカリ(Hakkari)県のとある村で織られたもの。

トルコの南東部地方は、クルド人が多く住むエリアとして知られています。ハッカリもクルド人が多い地域。このキリムもクルドの村からやって来たものです。

クルドのキリムは、深い色合いや力強さ、そして素朴さが特徴のように思いますけれど、これも、そういった特徴をよく現しているなぁ、と感じます。
写真では、オレンジがかった色みに写っているんですけれど、実際はもっとエンジ色っぽいです。
とっても緻密な織りで、細かな幾何学模様がどこまでも続く、見ていて全く飽きないデザインで、パッと見て、〝一目惚れ〟です。(私の絨毯やキリムは全てが一目惚れなんですよね~)

f0058691_6225550.jpg全体像では、細かなところがわからないですので、部分的にアップで撮ってみました。

村で織られているキリムには、ところどころミスしたところが見られますよね。
村では、農作業や家事の合間に織ったりするものですから、小さなミスはあって当たり前。
そういうちょっとしたミスの個所が、私には愛嬌のように思えてならないんです。
また、糸の染めムラなんかも、味わいのあるものに思えてしまいます。

(写真では、敢えてミスのない部分を撮っています)


f0058691_6243244.jpg10年そこそこ前に織られた、殆ど使用されたことのないキリムです。
アンティーク好きな私にしては珍しく、新しいものを気に入ってしまったわけで。

これは、うちのサロン(リビング)の真ん中に敷いています。
新しいものは使い込まれていない分、深みがないと言われていますよね。
でもでも、どんどん使い込んで、味わいや深みのあるものになっていってもらいましょう。
私がおばあさんになる頃には、どんな感じのキリムになるのか、楽しみでもありますねぇ。


f0058691_625936.jpgこのキリムが織られたハッカリという所は、山岳地帯で、牧畜が行われていて、自然の美しいところだと聞きます。
また、冬の寒さは相当なものらしく、自然環境の厳しいところ。
そういう環境の中で、一人の女性が日々コツコツと織り綴ったキリムです。

ものすごく細かい織りを見てもわかりますように、織り手は、かなり熟練の方なんだと思います。
どんな女性が、どんな想いで織られたのか.....想像も色々と広がっていきます。



f0058691_6254353.jpgこちらは、ボーダーの部分。

ボーダーには、スマックという技法も取り入れられています。(ですよね?)
こういう変化をもたらしてくれている辺りも、やっぱり飽きないところなんですよねぇ。


最近は、観光客のお土産用なのか、折り目の粗い、画一的なデザインのキリムもよく見かけるようになりました。
それらは工房で織られているらしく、織り方はしっかりとしているんですけれど、やっぱりどこか不自然というのか、温かみや素朴さは感じられないんですよね。
私は、まったくもって、そういうキリムには興味なし。
ひたすら、〝土臭く素朴なもの〟を追い続けております~。

また、私のこの他のキリムの一部は、HPの方でも紹介しておりますので、よかったらご覧になって下さい。

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by yokocan21 | 2008-02-11 06:30 | アート  

トゥーラとカリグラフィー

このブログの「カテゴリー」の欄に「アート」という項目を設けています。
私の大好きなトルコのアート、芸術品などを紹介しよう~と思ってはいるものの、今まで紹介してきたアートなものって、ファッション関係のものを少し.....に留まっています。(情けない)
これじゃぁいけない、と、今回は〝ザ・トルコアート〟なるものを紹介してみます。

f0058691_20453311.jpgまず、私の私物の公開。

オスマン朝時代のスルタン達の〝花押〟。トルコ語でトゥーラ(tuğra)です。
スルタンのサイン(署名)なんですけれど、これが何とも雅やかで艶やかで、見ていてうっとり!

随分前に、イスタンブール・スルタンアフメット地区の工芸センターのような所で、トゥーラ作家の方から直接購入したものです。これ、一目惚れしまして、額に入れてサロンの一番目立つところに飾ってあります。
シルク生地に、濃いブルーとゴールドのインクで書かれたもので、コパーのレンガ色がいいアクセントになっていますね。(見えますかぁ?)


トゥーラは、カリグラフフィー(アラビア書道)の一種です。
私、アラブ文字は読めませんので、何を書いてあるのかはわからないんですけれど、トゥーラの基本は、「誰々の息子の」「誰」を中心に、自分の功績や偉大さなどの言葉が付けられています。

トルコでカリグラフィーやトゥーラが芸術作品として花開いたのは、勿論オスマン朝です。時のスルタンを始め、有名な書道家も次々と出てきました。
そのオスマン朝の輝かしいカリグラフィーがコレクション・展示されている博物館がイスタンブールにあるんです。

サークプ・サバンジュ博物館Sakıp Sabancı Müzesi)。通称「サバンジュ博物館」です。
ボスポラス海峡を北上、第二ボスポラス大橋を過ぎてしばらく行ったエミルギャン(Emirgan)という場所にあります。
とにかく、ここはカリグラフィーのコレクションが圧巻で、文字は読めなくっても、その繊細さや力強さに感動してしまいます!

館内は撮影禁止でしたので、私の持っているサバンジュ博物館コレクションの写真集『LETTERS IN GOLD』より抜粋して載せてみたいと思います。

f0058691_2048774.jpg

P51. Şehzade Korkut の書。 (15世紀後半の作)
コーランの写本です。このように雅やかに彩られたコーランは、芸術としてもとっても素晴らしいです。ちなみに作者の〝セフザーデ〟というのは〝皇子〟です。

f0058691_2049250.jpg

P123. Mehmed Şefik Bey の書。 (1859年の作)
書のバックは、エブル(ebru)と呼ばれるマーブル模様の墨流し絵(マーブリング)。
このエブルも、トルコの芸術としてとっても素敵なものですので、機会を見つけては紹介したいと思います。

f0058691_20495534.jpg

P159. Ahmed Kamil Akdik の書。 (19世紀後半から20世紀前半の作)
こちらも、バックはエブル。

f0058691_20505644.jpg
P172. MuradⅢ世のトゥーラ。 (1575年の作)

オスマン朝第12代スルタン、ムラッド三世によるものです。
私の持っているトゥーラは、この書体をモチーフとしたものでしょうか。
青やゴールドの小花が散りばめられていて、とっても可憐な印象ですよね。


f0058691_205252.jpgで、ミーハーな私、このような優雅で可憐なトゥーラを描くスルタンってどのような人だったのかなぁ、と調べてみましたぁ。
こちらが、そのスルタン・ムラッド三世。 →

画像は、Google imageより。


で、最後に、とっても奥の深いカリグラフィーですけれど、『写真でイスラーム』のmiriyunさんが、最近一大カリグラフィー(アラビア書道)絵巻を展開されていますので、優美な世界に浸りたいという方、お薦めです。

それと、サバンジュ博物館については、私が執筆させて頂いている『ABガイド記事』でも紹介していますので、そちらもどうぞ。

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by yokocan21 | 2008-01-17 20:59 | アート  

ガズィアンテップ・アートと工芸に触れる旅

ガズィアンテップ旧市街で見つけた、可愛い手工芸品をいくつか紹介。

f0058691_550790.jpgセデフ(sedef)。 
クルミの木で作った箱に、真珠母という貝をはめ込んだもの。
すべて手作業です。

象嵌細工の一種ですよね。
象嵌細工といえばシリアが発祥地ですけれど、この町はシリア国境まですぐそこ、という土地柄、シリアの影響が濃いのがよくわかります。



f0058691_551870.jpg
銅製品のお店。
お土産用のお皿や、日用品として使われている水差しや鉄板、鍋など、所狭しと並べられています。
トルコの東部や南東部の町では、銅製品のお店や工房をよく見かけます。

f0058691_5515599.jpg

店先で銅細工をする職人のおじさん。
銀色をしているのは、銅のスズメッキしたもの。

f0058691_5521978.jpg

イェメニ(yemeni)という皮製のスリッパ。
バッファロー、雄牛、山羊、羊、子羊の5種類の皮を使い分け、作ってあるそうです。なので、履き心地は抜群なんだとか。

*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:*:……:*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:*:…:

ここからは、ちょっと歴史のお話にお付き合いくださいね。

ガズィアンテップの町から東へ約50km、ゼウグマ(Zeugma)という遺跡があります。

ゼウグマは、ユーフラテス川沿いの、古代コンマゲネ王国の主要都市。
紀元前300年、アレキサンダー大王の将軍であったセレウコスⅠ世によって、ギリシャの植民都市となります。当時の町の名前は、セレウシア(Seleucia)。
その後、紀元前64年にローマ帝国に占領され、ゼウグマ(Zeugma)となります。この時代、シルクロード上の中継地点として町は大いに発展。
ところが、256年、サーサーン朝(ペルシャ)に攻められ、町は壊滅状態になります。長い時を経て町は復興するものの、かつての栄華は取り戻せなかった、ということです。

遺跡の発掘作業は、1987年からガズィアンテップ博物館と海外の発掘隊によって始められ、1996年には近くに建設中のビレジク・ダムの下に沈む予定となっていたため、急ピッチで進められました。
それによって、浴場や競技場、また緻密で芸術的なモザイク画を敷き詰められた貴族の邸宅跡などが次々と出現。

この時、遺跡から発掘された数々のモザイク画は、現在ガズィアンテップ博物館に移転、展示されています。
現在、遺跡の1/3がダムの下に沈んでおり、残りの部分は発掘続行中で、オープンエア・ミュージアムとして公開される予定だそうです。

それでは、ガズィアンテップ考古学博物館に展示されている美しいモザイク画を、少々ご紹介いたします。
これらは、だいたい2~3世紀のものです。(ローマ時代)
フラッシュ撮影が禁止されていますので、暗いのですけれど、お許しを。

f0058691_5525595.jpgまず、何かのモチーフ。
とにかく超細かい細工で、これが全部石で作られているとは、わかっていても信じられない!



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ディオニュソス。(お酒の神、ふっふふ)

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真ん中にポセイドン。オケアノスとテテュス。

こちら、かなり暗く、2階から撮っているので、よくわからないですので、ガズィアンテップ博物館のHPからお借りしてきたものをどうぞ。 ↓
f0058691_5551578.jpg


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博物館のシンボル的存在のこれは、ジプシーの少女。こちらも、博物館HPより拝借。

なお、ガズィアンテップ博物館のHPでは、数々のモザイク画を見ることが出来ますので、お勧めです!

この博物館のモザイク画は、私が今まで見たものの中では(って、たいして知らないんですけれど)、最も状態が良く、しかも修復もものすごーく綺麗にされていました。
〝感動~〟〝驚き!〟です。
それらは、貴族の館の床に敷かれていたものだと聞いて、まぁなんて贅沢なぁ~!と倒れそうになりました。
モザイク画に使われている石は、町の近くを流れるユーフラテス川で採れたもので、イメージ通りの石がが見つからなかった時にはガラスを使ってみたり、また、それでも気に入らない場合はわざわざガラスを作ったのだそうですよ。
完璧なまでの、芸術作品なのです!

モザイク画の他にも、石像や石棺、コインなど、ローマ時代の出土品が多く展示されていて、見ごたえたっぷり。
都合が合えば是非訪れてみて頂きたい博物館です。


★その他のガズィアンテップ紀行
   ・ガズィアンテップ・旧市街散策
   ・ガズィアンテップ・食いしん坊な旅

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by yokocan21 | 2007-10-07 06:02 | 旅・散歩