イチ・カレ(内城)散策

随分とご無沙汰しております。
季節の変わり目、最近どうも調子が悪くって...。パソコンの画面をじーっと見ていると目が痛くなってきて、困ったもんです。

で、今回は、先週末に散歩して来たところを紹介です。

ここディヤルバクルは周囲をぐるっと城壁に囲まれた町なんですけれど、その城壁の中の北東の隅の一角が更に城壁で囲まれているんです。外敵からの二重の防衛ですね。
イチ・カレ(İç Kale)」と呼ばれる内城です。
ここへは、城壁内の通りから「サライ・カプ(宮殿門)」(Saray Kapı)という門をくぐって入っていきます。

このイチ・カレ、オスマン朝時代はディヤルバクルの行政の中心地だったそうです。そのもっと前のアルトゥク朝時代には宮殿も建てられていたそうです。
ところが今は荒れ放題。最近までは、軍の管理下にあり刑務所があったそうで、立入りも禁止されていたそうです。
そこで、立ち上がったのが「イチ・カレ修復プロジェクト」。国が、この一角を昔の華やし頃の姿に戻そうと、一大プロジェクトを立ち上げたのです。

私達が訪れたその日は、ちょうど「イチ・カレ修復プロジェクト開始」の記念式典のある日だったのです。何と偶然。
首都アンカラから文化・観光大臣がいらっしゃり、県知事も参加されるとかで、あちこちにライフルを構えた警官が立っていて、ちょっと物々しい雰囲気でしたけれど、こぉんな可愛いダンサー達に迎えられてニコニコ気分。
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1時間後に始まる式典のリハーサルをしている、地元の中学生たち。
この地方の民族舞踊です。伴奏は、ズルナというラッパと、ダブルという太鼓のみ。このズルナというラッパ、私にはどうもチャルメラに聞こえて仕方がないんですよね。

f0058691_18213835.jpg女の子達のかぶっている帽子
(たぶん「kofi(コフィ)」という)が何とも可愛い・綺麗♪



f0058691_18224433.jpgまず、こちらの建物が修復されていました。観光局が新市街のビルから引っ越してきていました。

後ろに見えるミナレット(尖塔)は、ハズレティ・シュレイマン・ジャーミィ(Hazreti Süleyman Camii)のもの。
このモスクも由緒あるもので、訪れたかったんですけれど、ちょうどその日の前日がメヴリド・カンディル(Mevlid Kandili)というムハンマドの生誕日だったこともあって、その余韻で敬虔な人達が大勢お祈りに来られていて、とてもお邪魔できるような雰囲気ではなかったんです。
こちらは日を改めてまた、ということで。



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こちらは、イチ・カレの最奥部にあるセント・ジョージ教会(Saint George Kilisesi)
建てたれた年月は詳しくはわからないそうですけれど、使われている建材や様式から、おそらく2世紀のものだといわれています。
ローマ時代には、火を祭る神殿として使われていたそうです。
時代が代わって、アルトゥク朝時代には、宮殿のハマム(トルコ風呂)として使われていたのだそうです。
そして何と、アルトゥク朝時代、このハマムと宮殿では、ジズレ(Cizre)出身のエブール・イズ・エル・ジェゼリという人の作ったロボットを使っていた、という記述があるそうです。ほう~。

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あまりにも可哀想な姿に、呆然としてしまいました。真ん中の屋根は抜け落ち、横のドームや壁は苔だらけ。
それでも、内部は見事な装飾でした。

ちょうどこの日、この教会の修復が開始されたようで、外壁を削る作業がされていて中はものすごい砂埃。ちょっとの間も目を開けていられないほどでした。なので、ささっと写真を撮って終わり...残念。
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この他の建物は見事に朽ち果てた姿。このように壁のみが残っていたり。
これらが全て修復された時には、見事な景観になるんでしょうね。楽しみです!わぁ、見てみたい見てみたい!
でも、その頃まで私たちはこの町にはいなさそうです...。(凹)(ダンナの転勤があります)

最後に、イチ・カレの城壁の上からの眺め。
前を流れるのは、ティグリス川。
その左上には、水産試験場(川マスの養殖場があり、横のレストランでは川マス料理が食べられます)。丘の上には、ディジュレ(Dicle)大学のキャンパスが。(ちなみにトルコ語でティグリス川は「ディジュレ」です)
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※ところで、ティグリス川の語源はギリシャ語で、古代ペルシャ語「ティグラー」からの借用語。ティグラーとは「尖った」という意味で、アヴェスタ語(ゾロアスター教の聖典『アヴェスタ』に用いられている言語)では「ティグリ」=「矢」となり、ティグリス川とは、「矢のように早く流れる川」という意味だそうです。
そしてギリシャ語で「ティグリス」とは「虎」の意味もあるそうです。
以上、『シュメル -人類最古の文明(小林登志子著)』より。

古代から暴れ川だったんですよね。あの『ギルガメッシュ叙事詩』は、この川の氾濫で起こった洪水の物語ですよね。この川を眺めるたび、悠久の歴史を感じます。そして、下流にあるバグダッドのことも...。


※ディヤルバクルの城壁については、HPでちょこっと紹介しております。

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by yokocan21 | 2007-04-06 18:36 | ディヤルバクル  

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